おやゆび便り

<瞬間低能。>

いまのじぶんが常に最新版で、
進化系なのだと考えるのは、
誤解も甚だしいわけであります。
けれどぼくらはなぜか、
そう思いたがったりします。

例えばぼくの外国語の語学力は
確実に大学生時代のほうが高かったです。
あなたにしてもそういうものは、
つまり、あのときのほうが今よりも
上手だったり優れていたというものは
間違いなくあるわけでしょう。
これは悲しいことではなく、
ふつうのことであり、自然です。

だのに、こと知能や思考に関しては
どうしてだか「今の判断が正しい」と、
つい考えてしまいます。
今の意識のじぶんを優勢にしてしまいます。

昨日の晩に、明日はこういうスケジュールにしよう、
こういうふうに過ごそうと決めたとします。
でも一夜明け、眠たいだのやる気が出ないだので、
やっぱりこれよりもこっちを先にやろうだとか、
これを終わらせるのは後でいいやだとか、
計画を「今」の情報や感情によって変更します。
最新の情報によって修正されたわけですから、
一見進んでいるようにも思えます。
しかし、たいていは悪手なのです。
昨日の晩の、冷静なじぶんの方が正しいのです。

計画を立てましょう。
どうしようかと一人会議をしましょう。
その記録を残しましょう。
結論に沿った行動をとりましょう。
おそらくそれが正しいです。
毎日毎日、体調や気分によって判断するよりも、
そのときのあなたの方が賢いです。

ぼくらはいつだってクレバーなわけではありません。
とんでもなく馬鹿なことをしてしまうのが、
瞬間を生きるぼくらなのでございます。

では、また書きます。
後悔する日は、ぼくがぼくを裏切った日です。

イデトモタカ