「き」から始まる小さなお話*

<気にしない訓練。>

気にしない。
と、いうことを学ぶのも、
濃密な人生を送るには
欠かせないポイントだと思っています。

じぶんの前に現われた人は、
なにか意味があって現われたのだ。
気に入らなくても、厄介者でも、
やっぱり意味があるからそこにいるのだ。
そういうことをいう人や、
そういうことを説く本があります。
確かにな、と思うこともあるのですけれど、
だからといってそういった人たちと、
身やこころをすり減らして付き合う必要は、
ぼくはないという気がしています。
少しひねくれたことをいうなら、
彼らは「気にしない訓練」をするために、
現われたのだと思っています。

話は飛びますが、山下達郎さんは
この国の一流ミュージシャンと呼んで
差し支えない方でしょう。
彼があるとき雑誌かなにかのインタビューで、
AKB48についてどう思われますか?
ということを訊かれていました。
そして、山下さんはその質問に対して
「ぼくの人生には関係ないですね。
彼女たちにしたって、同じじゃないですか。」
というふうに応えていました。
それを見たぼくは、さっすがだなぁと唸りました。

肯定するでも、否定するでもなく、
じぶんの人生には関係ないというのです。
山下さんはこの質問(AKB48)についてだけでなく、
そういう取捨選択や、気にしない訓練を、
きっとたくさんしてきたんだろうなと思います。
そして、じぶんの人生にとってほんとに大切な、
あるいは大切にしたいものを選んで選んで、
真剣に生きているような気がしたのでした。

山下達郎さんの思考をお借りするなら、
肯定するでも、否定するでもなく、
気にしない訓練をするために、
あるいはじぶんの人生でなにが大切なのか、
なにを大切にしたいのかを再確認するために
「そこにいる」人というのも、
ぼくはいるんじゃないかと思うのです。
出会いは学ぶためだというのなら、
そういう学びもあるってほうが、
自然じゃないかと思うんですけれど、ね。

イデトモタカ(2012年9月24日)