「ひ」から始まる小さなお話*

<ヒント。>

ヒントが、あちらこちらに、あります。
あの人も、この人も、誰も、彼も、
おなじような道を歩いていて、
おなじようなテレビを観ていて、
おなじような電車に乗っているのに、
ものすごい発見をする人があります。
ものすごい発明をする人があります。
つまりそのヒントをつかって、
答えを導き出す人が、あります。

難問といわれている数学の答えを、
空を飛ぶ鳥にヒントを求める人があります。
絶対に勝てないといわれていた相手の急所を、
カマキリをヒントに見つけ出す人があります。
どうにも立ち行かなくなった事業の活路を、
落ちる葉をヒントに思いつく人があります。

ヒントは、あちらこちらに、あります。
あるのだけれど、ほとんどの人にとっては、
それは見過ごされてしまいます。
ヒントという存在は、
問題とセットになっているからです。
解決とセットになっているからです。
問題と解決の間に挟まれた状態でしか、
カタチを保てないもの、だからです。

目を閉じていても、ヒントは、あります。
過去に出会ったすべてのものが、
問題を手に入れたとき、ふとヒントに変ります。
解決を強く望んだとき、ふとヒントに変ります。

つまり、ヒントとは、あなたの目です。
ヒントの正体は、あなたのこころです。

イデトモタカ(2012年4月20日)