It’s・・・。

残念ながら、わたしは英語がしゃべれない。
今年こそは、と毎年思うのだけれど、
大枚はたいて英会話教室に通ったこともあったけれど、
なかなかしゃべれるところまではたどりつけないでいる。
今この時点でも、「今年こそは」と思っているのだけれどね。

なんでしゃべれないんだろうなぁ。
そんなことを考えてるヒマがあれば
英単語の一つでも覚えればいいものを、
性懲りもなく昨日もぼんやり考えていた。
なんでしゃべれないんだろうなぁ。

以前、ルーマニア人の友人やその家族と
ルーマニアで1週間ほど一緒に過ごしたことがある。
彼らの母国語はルーマニア語だけれど、
わたしとの会話は彼らの流暢な英語とわたしのカタコト英語。
あるとき一緒に食事の用意をしていたら、
そこに置いておいたはずのお皿がない。
よくよく探したら、誰かがお肉をのせるのに
そのお皿を使ってしまっているのを見つけた。

「あ、使ってる。」
これ、英語ではなんて言うんだろう?
そんなことを思ってモジモジしていたら、
そのお皿を見ながら友人がこう言った。

It’s busy.

めちゃくちゃ簡単なことばだけれど、
確かにそれで通じるよね。
難しく考えてしまうからしゃべれないんだよ、
そんなことをそのとき思った。

何か新しいことを始めるときや、
これまでのやり方を変えようとするとき、
はじめの一歩を踏み出すのってなかなか難しい。
まず何をするのかが具体的になってないから、
ということもよくあるけれど、
わたしの場合、「難しく考えてしまって踏み出せない」
ことがこれまで一番多かった気がする。

「そのお皿には既にお肉が乗っています」
テストじゃないんだから、正しく英訳しなくていいんだ。
英会話にしたって、生きていくことそのものにしたって、
採点されるものではないんだろうし、
もしも採点するのだとしたら、
点数はわたしがわたしの好きなように、
ただただ自分の主観でつけたいじゃないか。

ものごとは、わたしが思っているよりもずっとシンプルだ。
英語は、わたしが思っているよりもずっと簡単だ。
はじめの一歩は、わたしが思っているよりも小さくていいのだ。
そして、思うようにいかないなと思ったら、
やり方を変えてみればいいのだ。
そのときのはじめの一歩も、きっと小さくっていいのだ。

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河村羽美(2013年1月26日)

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