<手をはなす。>

にぎったロープをはなす、
ということが、いかに大切かということを
このところ実地で学んでおります。
仕事ができることと同様に、
仕事をふれることも、とても重要です。
ここがじょうずにできるようにならないと、
一定以上前には進まなくなると思うのです。

まずはじめは、
ロープを持たせてもらえることがうれしいです。
だから、それをしっかり持っていようと考えます。
そして、しっかり持っていることで、
ほめられたり、認められたりします。
でもいつしか、どんどんそんなロープが増えていき、
ついにはじぶん一人ではとうてい持てないほどの、
たくさんのロープで両手がいっぱいになります。
そのときに、ロープをじょうずにはなせるか。
それが、次の課題となります。

はなしてもいいロープと、
はなしてはいけないロープがあります。
はなしてもいいロープでも、
そのロープをかわりに持ってもらう、
信頼できる相手がいなければ、
そうやすやすとはなすことはできません。
逆に、はなしてはいけないロープをはなしてしまうと、
これまで積み上げてきたものは、
すべて泡と消えてしまいます。

どのロープははなしてもいいのか。
それをだれに引き渡すのか。

前提として、両手がふさがってるならば、
新しいロープも、より大切なロープも、
つかむことはできないのです。
本当に大切な数本だけを選び抜くチカラもまた、
その人の立派な能力だと思います。

せっかく渡されて、にぎっていたロープから手をはなす。
これはこわいことですが、それが進展ということです。
いつかどこかでこのお話が、あなたの役に立ちますように。

イデトモタカ(2011年8月1日)