<毎日がすぺしゃる。>

きょう淀屋橋という駅の近くを歩いていると、
「やっぱり、思い出は多いほうがいい!」
という、ある遊園地の広告が目にとまりました。
そこでふと、考えました。
「思い出」って、なにかしらん。

「思い出」を辞書で調べてみると、
<過去にじぶんがであった事柄>とありました。
なるほど、だいたい想像していたとおりですが、
なんだか、この「思い出」ということばは、
人生のなかでもとりわけ印象的な出来事、
つまり、非日常的体験にたいしてのみ、
もちいられているような感じがします。

「アイススケートに行って、思い出をつくろう!」
とはいっても、
「スーパーでお水を買って、思い出をつくろう!」
とはなかなかいいません。

けれど、ほとんどの日々は、
淡々と過していく時間であり、
そしてそういった日常が積み重なって、
人生がかたちづくられるものだと思います。
けれど、人は、ぼくは、
非日常しか、思い出とはなかなか呼んであげません。
あるいは、状況が変って、
たとえば結婚して、転勤して、職が変って、
日常がこれまでと様変わりしたときに、
戻ってこない過去の日常が、
現在の非日常化したときにはじめて、
少し、思い出と呼ぶ程度だと思うのです。

でも、ほんとうは、
いまこの瞬間も、次の瞬間のじぶんにとっては、
「思い出」なんですよね。
だから、遊園地に行かなくても、
思い出は毎日つくられています。

「やっぱり、思い出は多いほうがいい!」
たしかにそうなのですが、
いまこの瞬間を、きょう一日を、
「思い出」にできるように、
毎日毎時間を、大切に、
それこそかけがえのない時間のように
過せたらなぁと感じました。

イデトモタカ(2011年12月5日)