<手を抜いた方が。>

なにをするにも
一生懸命な人がいたので
思わず感心して云いました。
「いつも、一生懸命ですね。」
すると彼は笑顔でこう応えてくれました。
「手を抜いたほうが、疲れるんです。」
なるほど、とぼくは思いました。

じぶんのこれまでをふり返っても、
そのことばは、たしかそうでした。
手を抜いても、一生懸命やっても、
けっきょくそれにかかる時間って、
変わらなかったりするものです。
その事実に対し、
だったら、全力でしよう、
と思う人と、
だったら、手を抜いてしよう、
と思う人と、
それはそれぞれなのだと思うのですが、
彼はさらに「はっ」とすることばを
ぼくに教えてくれました。

「手を抜いたほうが、疲れるんです。
だから、一生懸命してるんです。
でもそういう理由以上に、
手を抜くと、じぶんやっていることが
なんだか急に「つまらないこと」に
思えてくるんです。
それは、嫌なんです。」

いま目の前のやるべきことにしても、
ずっと続けていることにしても、
手を抜いた途端、そのことが、
つまらないことのように感じてしまう。
ぼくは直感で「そうだ!」という気がしました。

カシミアにしたって、
たぶん手を抜いた途端に、
「つまらないこと」をしている気分に
なることでしょう。
せっかくやっているのに、
それは、ヤだもんねぇ。

いま取り組んでいること、
いまやるべきこと、
ずっと続けていること、
そういうものをあらためて、
一生懸命やってみようと思います。
「つまらないこと」をしている人生なんて、
それこそ絶対、ヤ、ですもんねぇ。

イデトモタカ(2012年5月31日)