<トキと過ごすせいで。>

人に期待しない。
だれも、なにも、してくれない。
悲しい話じゃないんです。
けれど忘れてはいけないことだと思うのです。
あらゆる不満は、怒りは、絶望は
「思っていたのと違う」という
じぶん勝手な妄想に原因があったりしますから。
どうして、どうして、どうしてという
「求めるこころ」が傷を深くしますから。
だから期待しないことなんです。
じぶんにできることを見つめましょう。

こうならないかな。
こうだといいのに。
どうしてもっと気がつかないのだろう。
どうしてもっと気が利かないのだろう。
なぜそう落ち込むことをいうのだろう。
なぜ平気で傷つくことをするのだろう。

じぶん勝手に描いた理想の世界が広いほど
精緻で思い入れが強いほど
現実との「違い」がよく目につきます。
がっかりして溜め息をつきたくなります。
けれどそれもじぶん勝手な話です。
一人で呑み過ぎて胸焼けがするというようなものです。
つまり、自己管理の範疇なのだと思うのです。

人に期待しない。
身近な人ほど期待しない。
それがいい関係を長くつづけられる
偉大な秘訣の一つなのではないかしらん。
だれもじぶんの期待に応えるために生きてはいない。
それは早く飲み込んでおくのが楽なのです。

それなのに、それなのに
期待に応えてくれる人がいる。
じぶんを喜ばせようとしてくれる人がいる。
彼らは稀な存在なのです。
もしじぶんには、そういう人がいるよというのなら
トキよりも貴重だと思って大事になさるのがいいです。
問題なのは、トキも毎日見ていると
ハトやスズメと変わらないように思えてきます。

期待に応えられるのに慣れない。
なんだか根暗のような提案ですが
ぼくにはそうされるのがよろしいような気がします。
じぶん一人でできることは、ちっぽけです。
だからこそ、じぶんにできることを見つめましょう。

イデトモタカ(2014年4月5日)