<大切にするから大切。>

大切にしているうちに、大切になる。
愛をそそいでいるうちに、愛おしくなる。

だから、はじめから、
大切にできそうにないものは、手にしない。
愛をそそげそうにないものは、持たない。
それが、互いにとっていいことです。

大切にすればするほど、大切になる。
愛をそそげばそそぐほど、愛おしくなる。

だから、はじめから、
大切にできそうだというものを、探す。
愛をそそげそうだというものを、求める。
それが、こころに健康な生きかたです。

とても気に入って、とても喜んで買ったもの。
日々の手入れも怠らない。
そういうものなら、共に過しているうちに
ついてしまった傷も、時間による劣化も、
まるごと受け容れていけるはずです。
むしろ、それが味なのだと、歴史なのだと、
より大切に、より愛おしくなるものです。

けれど、残念ながらそうではなく、
はじめからなんとなく気になって、
どこかしらに引っ掛かるものがあるなかで、
まあいいかと買ったもの。
日々の手入れも気持ちが入らない。
そういうものなら、共に過しているうちに
ついてしまった傷、時間による劣化、
そのすべてが負に加担してしまうでしょう。
次を求めるこころが前に出て、
こころなく接してしまうようになるものです。

はじめは気に入らなかったけど、世話をしているうちに。
そういうことも事実たくさんあるのでしょうけれど、
でも叶うことなら、はじめから、
ずっと大切にできそうなもの、愛せそうなもの、
それらを吟味して吟味して、その結果見つけたものが
わずかな数しかなかろうとも、
長く永く過ごせるものを妥協せずに求められるのが
あたたかい生きかたのように思われます。

イデトモタカ(2014年5月23日)