<数年ののち。>

かつて ぼくを好きだといった人たちが
みんな みんな 結婚していく

ぼくではない 好きな人ができ
ぼくではない 好きな人と 一緒になる
ずっと ひとりは 寂しいからと

かつて ぼくが好きだといった人たちが
みんな みんな 結婚していく

ぼくではない 好きな人を見つけ
ぼくではない 好きな人と 愛を誓う
あなたは ひとりでも 大丈夫だと

夜になると 思い出す
あの人は どこで なにをしているのかと
あの人は だれと なにをしているのかと
ぼくのことは 憶えているのだろうかと

かつて ぼくを好きだといった人たちと
ぼくはもう 今回の人生では
二度と会わないかもしれない

かつて ぼくが好きだといった人たちと
ぼくはもう 死ぬまでの間に
二度と会わないかもしれない

だからといって なにもしないのだ
いつものように 朝を迎えるだけなのだ

そうして 今週が終わり 今月が終わり
やがて年末を迎え 新しい年がやってくる
ただ 一年が過ぎ去っていく

それだけが 人生
寂しくはあっても 儚くはあっても
毎日が かつての 素晴らしい日々

イデトモタカ(2014年5月28日)