<個人差。>

ぼくが寒いというと、
相手は暑いといった。

ぼくがストーブを出したいというと、
相手はヒステリックに否定した。

室内にもかかわらず、
ぼくは部屋着の上からマフラーを巻いた。
相手はこれみよがしに袖をまくった。

寒いだとか、暑いだとか、
気温という数字で見られるものでさえ、
体感には個人差がある。

何度以上なら暑くて、
何度以下なら寒いということではない。

何度以上なのに寒いといって、
何度以下なのに暑いということが、
異常なのでもない。

じぶんが暑いからといって、
寒いという相手を否定してはいけない。

じぶんが寒いからといって、
暑いという相手を馬鹿にしてはいけない。

この世界には激しく個人差がある。
忘れないほうがいいとぼくは思った。

いろいろな言動に敏感な人がいる。
いろいろな言動に鈍感な人もいる。

どちらがどうというわけではなくて、
個人差があると認めることが生きやすくする。

差がうまらないのなら、
もうその話はしなければいい。

どうしても差がうまらないのなら、
相手とは離れて生きればいい。

簡単に相手を否定したり、馬鹿にしたり、
じぶんと違うからといってするものじゃない。

世の中は多数決じゃない。

イデトモタカ(2015年10月07日)