<自業自得。>

恋の不思議。
恋人未満のとき、ただ好きなときには、
相手の「そういうところ」に惹かれてしまう。
でも恋人になってからは、
相手の「そういうところ」を変えたくなる。

あの人があの人だから好きになったのに、
あの人をじぶん好みに変えようとする。
でもそれでは、あの人ではなくなってしまう。
好きになったはずのあの人では。

もっとこうしてよ。
もっとああしてよ。
どうしてそうなの。
そうじゃないのに。

相手に変化を求めて、変えようとして、
露骨に言えば調教しようとする人がいる。
ことあるごとに文句を言う。
違うそうじゃないこうだと要求をする。

長年ずっとそうやって、そう言いつづけて、
功を奏した夫婦はけれどあまり見たことがない。
たいていは、いつまでもいつまでも、
眉間に皺を寄せて変化を強要しつづける。

そうやって、好きだった人をいじくりまわし、
やがて好きじゃない人にしてしまう。

一方で幸せな夫婦がある。
不思議なことに、あまり相手に干渉しない。
好きだった人、好きになった人を、
そのまま変えないから好きな部分が変わらない。

いいところは、いいのだ。
あんまりいじくらないほうがいい。
変えてほしい部分は、じぶんが変わる。
強要するのではなく、もっと仲のいい方法をとる。

良くない部分は諭せばいい。
好きなものはあんまりいじくらないことだ。
好きは絶妙なバランスで成り立っている。
べたべたさわるほど輝きが鈍くなる。
(輝くように磨きつづけるのはじぶんの仕事だ。)

イデトモタカ(2016年12月20日)