no.24 『男の服装術』 著:落合正勝(1) cart

一 節

靴の手入れの条件は継続であり、継続ならば
シンプルで使い勝手のよいものだけを集めればよい。
シンプルであれば長続きしやすい。
大切なことはシンプルと継続。
人生と同じである。

感想文

個々の潜在的な能力というものは
実社会においてはあまり重要ではなくて、
問題なのはどれだけ「積み上げられたもの」があるのか、
ということなのだと気づいたころに、
ぼくはじぶんを大人として自覚しはじめた気がします。

けっきょく、ピンチになったときに助けてくれるのは、
たった一回のなにかの経験や、カリソメの知識ではなく、
日々ずっと続けてきたもの、地道にやってきたこと
なのだということは、今さらぼくが言うまでもなく、
それぞれにおわかりのことでしょう。
後はそれをそうだと認めるか否かの問題で。

人より勝る(優る)ためには、
他の人がやっていないような複雑なこと、
難解なことをやらなければ、挑まなければ、
と思ってしまうところがあったとしても、
それはなんら不自然なことではないと思います。
ぼくにだって、そういう部分はあります。
けれど、じぶんの人生や生活、仕事について
冷静に省みた場合、そういった複雑や難解なことが
じぶんの武器になったということは、
果たしてあるのだろうかと、その例を思い出すことが
むしろむつかしかったりします。

どうにも、持続的に積み上げられたものだけが、
認められているものなのではないかと思われるのです。
シンプルなものは、ものごとの基礎である場合が多いです。
だからなおさらに、積み上げられたときに「カタイ」です。

人生や生きかたにシンプルなルールを持っている人は、
あらゆる場面で魅力的にうつったりします。
けれどそれは、そのルールが続けられるものだからこそ、
意味があるのではないかしらん。
価値があるのではないかしらんと思うのです。

ぼくのようなよく眠る子にとっては、
一日二十四時間というものは、ほんとうに短いです。
そのなかで、意図的に「なにを続けるか」というのは、
想像以上に重要で決定的な問なのです。
そしてそれは、そんなに多くは選べないはずです。
だからこそ、じぶんにとって正しいものを選べた人は
幸福に近づくのではないかと思われたりもします。

もっとシンプルにしましょう。
じぶんにとって大切なことを、シンプルに。
そしてそれを続けましょう。
続けられなかったなら、もっとシンプルに。

そのむつかしさを克服したときは、最強ですから。

イデトモタカ(2013年10月26日)

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