no.45 『ZERO to ONE』 著:ピーター・ティール(4) cart

一 節

大胆な計画のない単なる反復は、
ゼロから1を生み出さない。
だから、あいまいな楽観主義者が
起業するというのは、何より奇妙だ。

感想文

改善(カイゼン)はすばらしいです。
けれど、それはゼロから1を創った後のことです。
最初の仕事は言うまでもなく、1を生み出すことなのです。

なんとかなるだろう、どうにかうまくいくだろうで、
たどり着く島もあるでしょう。
そして、それがそこそこいい島のこともあるでしょう。
けれど目指した楽園に着くのは、地図とコンパスを手に、
楽園を目指した人なのです。
あいまいな楽観主義者が大成功をした物語は、
めずらしいので取り上げられますが、
めずらしいのであまり聞いたことがありません。

継続は力なり。
日々の積み重ねが大事だ。
まさにそのとおりです。
けれど、それが「単なる反復」になっていないか、
ということは、見逃してはいけないポイントです。
イデア、ビジョン、目標、夢、どう呼んでもいいですが、
つまり「先の光」を見ていない継続や繰り返しには、
思うほどの意味がないということです。
そこにラッキーはあっても、ラッキーでしかない。
人生の大切な時間を賭けるには、リスクが高すぎます。

大胆な計画を立てよう。

誰も成し得ていない、世界を変えるような計画。
その達成には膨大な知識と技術が必要かもしれません。
さらにアイディアや時間も必要になるかもしれません。
そして、それらを手にするには、あらゆる反復が、
挫折しそうになる反復が待っているかもしれません。
しかしそれは意味のある反復です。
力になる継続です。
いつか山になる積み重ねです。
おそらく世界を変えるのは、それができる人たちです。

世界を変えるなんて、じぶんには関係ない。
起業したいなんてことも、思っていない。
たぶん、大半の人がそうだと思います。
でもだからといって、冒頭の一節が関係ないともいえません。
単なる反復は、ゼロから1を生み出さない。

継続に逃げるな、積み重ねに逃げるな、努力に逃げるな。

乱暴ですけれど、そういうことだと思うのです。
世の中には継続が得意な人もいます。
日々の積み重ねが得意な人もいます。
努力するのが得意な人もいるのです。
けれどもし、あなたがそういう人だったなら、
それで「安心」してはいけないぞと。
「満足」してはいけないぞと。

そこから新しい価値を生み出すという光を見つづけなければ、
いつまで漕いでも楽園には着かないのだと思います。
それは、あんまりじゃないですか。

イデトモタカ(2014年12月9日)

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