独りでネズミを狩るな、4人でマンモスを狩れ。

フリーランスで「超」成果を上げる プロジェクトワーカーとしての働き方

現時点で僕がベストだと言い切れるサバイバル戦略

フリーランスで「超」成果を上げる プロジェクトワーカーとしての働き方

こうすれば一日数時間の在宅ワークで月収何十万、わたしの言うとおりにやれば誰でもすぐに稼げる……なんて甘い言葉に惑わされるな。近道はあるけどウラ道はない。いい人生を求めるのなら、それだけの対価は当然必要になる。でもそれは「一人で」賄わなくていい。チームで生きろ。頼って、頼られて、駆け抜けていけ──!

“フリーランスで生きていくための肝心要の部分、本来はその道の先輩から根性論として学ぶしかないことを論理的に説明してくれてるのが有り難かった。”

ESSAY

努力しても。

2023-07-23

また、小林秀雄の言葉の引用から始めたいと思います。

  “諸君も巧い文章を書こうと努力されておると存じます、私も大変努力しております。併しお互に努力しても巧くなるとは限らぬ事だけは確かです。”

分野を問わず、巧くなるには努力しなければなりません。けれども、努力したからといって、巧くなるとは限らない。並々ならぬ努力をしたからいって、それは同じです。小林秀雄をしてそう言うのですから、それはもうそう心得るしか仕様がありません。

いいえ、「小林秀雄だから」と無批判に盲目に「是」としているわけではないのです。僕にも同様の実感が確かにあるからです。

僕も無論、巧い文章を書こうと努力してきましたし、今なお努力しています。名文を書き写すということにおいては、みなさんの想像以上に僕はやってきています。小説をまるごと一冊書き写したり、ある人の文章を毎日欠かさず、三年近く書き写してもきました。文字数にすれば七十万文字から百万文字になるでしょうか。文庫本に換算すれば十冊くらいでしょうか。

それだけの巧い人の言葉を書き写してきましたし、さらにその数倍から十数倍の文字を、今度は消化した自分の言葉としてこうしたエッセイであったり仕事を通じて書いてきました。

それでも、巧い文章にはなかなかなりません。巧くなるとは限りません。だからといって、他に有効な方法があるのかといえば、難しいです。

巧くなるには努力しなければならない。でも努力したからといって巧くなる保証など一切ない。むしろ巧くなる確率の方が低い。そんな、なんとも分の悪い〈賭け〉ですが、それでもやるほかないのです。

冒頭の小林秀雄の文句を読んで、僕は絶望するより安心しました。あの小林秀雄をしてそうなのだから、なんてことはない、愚鈍な自分はさらに努力して、巧くなろうとするしかないのだなと。文章がもっと巧くなりたいとは切望しますが、なろうがなるまいが、そう変わらぬ人生を送るまでです。ではどこに問題がありますか。

では、また書きます。
やっぱりエッセイが好きですね。読むのも書くのも。

NEWS LETTER

イデトモタカの言葉の再定義

無料でぜんぶ読めるぞ

辞書は「自分用」にはできていません。辞書を引けば言葉の一般的な意味はわかります。けれど、実際に「使える道具」として、新たな価値を生み出すためには、その言葉を磨き再定義する必要があります。ここでは僕が使いやすいように解釈、咀嚼し、再定義した言葉を紹介していきます。

PRoFILE

イデトモタカ

イデ トモタカ Ide Tomotaka

著述家、コピーライター

大学在学中からビジネスを行い、一度も就職することなくコピーライターとして独立。DRM(ダイレクト・レスポンス・マーケティング)の世界に没頭し、26歳のとき広告費10万円で7億円を売り上げる。現在は大企業を中心にインターナル・メッセージの制作、教育プログラムの開発を担う。UXを動画や身近な事例で解説する専門メディア「UXジャーナル」のメイン編集を務める。2010年、Numero TOKYO×Loewe「ロエベ・レザースタイリングコンテスト」男子部門優勝。株式会社letter 代表取締役。2023年3月、ぱる出版より『フリーランスで「超」成果を上げる プロジェクトワーカーとしての働き方』を上梓。

PAPER BooK

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E-BooKS

UXから視る未来

明日から即使えるUXの「運用的定義」も行った決定版

UXから視る未来 ChatGPT、web3、環境問題。

UX専門メディア「UXジャーナル」内の注目記事のなかから、「UXから未来を視る」をテーマに厳選して収録。大幅な加筆修正を行った他、最新のテクノロジーの文系的理解とSDGsの観点を交えた書き下ろしコラムも追加されています。UXを学ぶ全ての人におすすめする一冊。

カシミア広場。2009-2012

15年の歴史に幕を下ろす、ベストエッセイ集1

カシミア広場。2009-2012

今日2022年6月11日で、ちょうど「カシミア広場。」を名乗りはじめて13年になる。わざわざこの日に合わせたわけでも、前々から待っていたわけでもない。それでも、こんな「きり」がいい日もないだろう。何度かの休みと、復活とを繰り返しながら、本当に、「カシミア広場。」を終えようと思う。

拝み系の時代 モブ化するぼくら

いつから「尊い」ことが漫画の価値になったのか

拝み系の時代 モブ化するぼくら

なぜ人々は、漫画にこれほどまで「尊さ」を求めるようになったのか。どうして、壮大な世界に心躍る大冒険や、息をするのも忘れるようなサスペンスではなく、「ああ、尊い……」と拝んでしまう作品ばかり読むようになってしまったのか。ぼくらの世界は、ぼくらは、どうなってしまったのか……。

漫画「ゴールデンカムイ」の面白さを言語化してみた

物語考察ってこうやるんだ読本

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「ゴールデンカムイ」の真の主人公は誰なのか? 三層構造になったミステリーとは? 本書を読み終わったあとには、なぜ「ゴールデンカムイ」は面白いのか、その理由を語れるようになっているはず。さらには、他の漫画やアニメ作品の見方も変わっているでしょう。漫画未読でも楽しめる本格考察本。

楽園

それは、見てはいけないもの

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きたぞ、百年に一度のアルゴリズム・ドリーム。眠気も、犯罪も、公安も、振り切って駆け抜けろ──。イデトモタカ初のSF短編小説。

赤い糸

読み終えるまで三分、余韻が消えるまで三日

赤い糸

運命の赤い糸が実際に見える女の子の話。超短編小説。運命が見えたら、運命は狂うのか。

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