独りでネズミを狩るな、4人でマンモスを狩れ。

フリーランスで「超」成果を上げる プロジェクトワーカーとしての働き方

現時点で僕がベストだと言い切れるサバイバル戦略

フリーランスで「超」成果を上げる プロジェクトワーカーとしての働き方

こうすれば一日数時間の在宅ワークで月収何十万、わたしの言うとおりにやれば誰でもすぐに稼げる……なんて甘い言葉に惑わされるな。近道はあるけどウラ道はない。いい人生を求めるのなら、それだけの対価は当然必要になる。でもそれは「一人で」賄わなくていい。チームで生きろ。頼って、頼られて、駆け抜けていけ──!

“フリーランスで生きていくための肝心要の部分、本来はその道の先輩から根性論として学ぶしかないことを論理的に説明してくれてるのが有り難かった。”

ESSAY

ホワイトデーの話。

2024-03-14

「カシミア」だった時代から、ほぼ時事的なことを書かないできました。意図的にそうしていたわけではなく、単に僕か疎いからと、興味がないからです。今日もなにも気にせず生きていましたが、近所のスーパーに鮮魚を買い出しに行っているときに、ケーキ屋の前を通ってふとホワイトデーなのだと知りました。「そうかそうか」と思いながら、698円でぷくっとしたメバルを買いました。魚は基本的にポワレか刺し身にします。ポワレにする魚のなかでは、ダントツでメバル(アカメバル)が好きです。

魚をおろすとき、包丁か、もしくはウロコ取りでまず魚のウロコを落とします。和食系の方々は、シンクのなかで豪快にウロコを飛ばしますが、洋食の人たちはある種より合理的で、魚を透明の袋に入れて、そのなかでウロコを落とす姿を目にします。僕は料理人ではないですし、弟子もおらず自分で掃除をしなければいけませんから、洋食の料理人に倣って袋のなかでウロコを取ります。

また、ウロコを取る前に、危ないのでエラやヒレなどは事前にすべてハサミで切り落としておきます。姿盛りや煮付けにするわけではありませんから、特に背ヒレなどはただただケガをするリスクがあるだけです。これも、洋食の方々の調理を見て覚えたことです。

魚をまるごと一匹買ってきて、自分でさばくと気づくことですが、自分の技術が低いほど、せっかくの部位を無駄にします。とりわけ、捨てるところがないと言われる魚の王様、鯛などは特にそうです。さばく技術や、料理の知識や力がないほどに、ほんとうは有効活用できたものを泣く泣く捨てることになってしまいます。なので、僕は鯛をさばくことは控えています。自分の力が追いついていないために、本当に無駄な部位を生んでしまい辛いからです。少しずつ他の魚で実力をつけながら、挑んでいきたいと思っています。

この事実は、他の分野でも同じです。例えば読書でも、多くの本で「どうせ読んでも数パーセントしか憶えていないのだから、はじめから重要な数パーセントの部分だけ読めばいい」といった論が展開されます。なるほど若かりし頃の僕もその主張に納得したこともありましたし、ある意味では数パーセントしか憶えていないというのは事実なのですが、けれどそれも、結局読み手の技術や力によるものだと感じています。本を読む力がつけばつくほど、有効活用できる内容は増えていきます(ただし、それだけの本であれば、ですが)。

めずらしくホワイトデーの話でもしようと思っていましたが、気づけば魚の話になっていました。昔から、ホワイトデーについて一つの思い出もありませんから、おそらく今後もそうなのだと思います。それよりも、今日はいいメバルが買えて良かったです。

では、また書きます。
新鮮な魚が食べられる国に生まれたことは、とても幸せです。

NEWS LETTER

イデトモタカの言葉の再定義

無料でぜんぶ読めるぞ

辞書は「自分用」にはできていません。辞書を引けば言葉の一般的な意味はわかります。けれど、実際に「使える道具」として、新たな価値を生み出すためには、その言葉を磨き再定義する必要があります。ここでは僕が使いやすいように解釈、咀嚼し、再定義した言葉を紹介していきます。

PRoFILE

イデトモタカ

イデ トモタカ Ide Tomotaka

コピーライター

大学在学中からビジネスを行い、一度も就職することなくコピーライターとして独立。DRM(ダイレクト・レスポンス・マーケティング)の世界に没頭し、26歳のとき広告費10万円で7億円を売り上げる。現在は大企業を中心にインターナルレターの企画・制作、教育プログラムの開発を担う。株式会社letter 代表取締役。2023年3月、ぱる出版より『フリーランスで「超」成果を上げる プロジェクトワーカーとしての働き方』を上梓。

PAPER BooK

フリーランスで「超」成果を上げる プロジェクトワーカーとしての働き方

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こうすれば一日数時間の在宅ワークで月収何十万、わたしの言うとおりにやれば誰でもすぐに稼げる……なんて甘い言葉に惑わされるな。いい人生を求めるのなら、それだけの対価は当然必要になる。でもそれは「一人で」賄わなくていい。チームで生きろ。頼って、頼られて、駆け抜けていけ──!

E-BooKS

UXから視る未来

明日から即使えるUXの「運用的定義」も行った決定版

UXから視る未来 ChatGPT、web3、環境問題。

UX専門メディア「UXジャーナル」内の注目記事のなかから、「UXから未来を視る」をテーマに厳選して収録。大幅な加筆修正を行った他、最新のテクノロジーの文系的理解とSDGsの観点を交えた書き下ろしコラムも追加されています。UXを学ぶ全ての人におすすめする一冊。

カシミア広場。2009-2012

15年の歴史に幕を下ろす、ベストエッセイ集1

カシミア広場。2009-2012

今日2022年6月11日で、ちょうど「カシミア広場。」を名乗りはじめて13年になる。わざわざこの日に合わせたわけでも、前々から待っていたわけでもない。それでも、こんな「きり」がいい日もないだろう。何度かの休みと、復活とを繰り返しながら、本当に、「カシミア広場。」を終えようと思う。

拝み系の時代 モブ化するぼくら

いつから「尊い」ことが漫画の価値になったのか

拝み系の時代 モブ化するぼくら

なぜ人々は、漫画にこれほどまで「尊さ」を求めるようになったのか。どうして、壮大な世界に心躍る大冒険や、息をするのも忘れるようなサスペンスではなく、「ああ、尊い……」と拝んでしまう作品ばかり読むようになってしまったのか。ぼくらの世界は、ぼくらは、どうなってしまったのか……。

漫画「ゴールデンカムイ」の面白さを言語化してみた

物語考察ってこうやるんだ読本

漫画「ゴールデンカムイ」の面白さを言語化してみた

「ゴールデンカムイ」の真の主人公は誰なのか? 三層構造になったミステリーとは? 本書を読み終わったあとには、なぜ「ゴールデンカムイ」は面白いのか、その理由を語れるようになっているはず。さらには、他の漫画やアニメ作品の見方も変わっているでしょう。漫画未読でも楽しめる本格考察本。

楽園

それは、見てはいけないもの

楽園

きたぞ、百年に一度のアルゴリズム・ドリーム。眠気も、犯罪も、公安も、振り切って駆け抜けろ──。イデトモタカ初のSF短編小説。

赤い糸

読み終えるまで三分、余韻が消えるまで三日

赤い糸

運命の赤い糸が実際に見える女の子の話。超短編小説。運命が見えたら、運命は狂うのか。

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