ESSAY

2011-10-03

おかえり!

家の事情で、中学生のときから一人暮らしをしている同級生の女の子がいます。その子は10歳のときから犬を飼っていて、今までずっとともだちだそうです。そろそろおじいちゃん犬になってきてるけど、まだまだ元気いっぱいだといっていました。

昨日その女の子と電話しているときに、こんな質問をしてみました。

「もし君の飼ってる犬が、ひとことだけ日本語を話せるとしたら、なんてしゃべってほしい?」

すると彼女は少しだけ考えて、たのしそうにこういいました。

「おかえり!」

ずっと一人暮らしで、家に帰っても、いつもだれもいなくて、「ただいま」も「おかえり」もない生活だから、だから、おかえりっていってほしい。

しっぽをふって、うれしそうに、「おかえり!おかえり!」って、たぶんいまでもいつもいってくれてるけど、もしそういってくれたら、すごくうれしい。

と、いいました。ぼくはなんだか、少しだけ泣きそうになりました。「おかえり」って、いいなぁと思いました。

もし魔法のランプを拾ったら、願いごとのひとつは、あの犬に「おかえり!」って話せるようにしてあげよう。彼女、びっくりするだろうなっ。

願いごとの二つめは、犬、長生きしてほしいなぁ。

イデトモタカ