ESSAY

2011-11-30

じぶんと、じぶんの内にあるもの。

じぶんと、じぶんの内にあるもの、それはじぶんが存在するかぎり、ずっと一緒にいるものです。逆のいい方をするなら、じぶんと、じぶんの内にあるもの、それ以外は、いつかなくなります、いなくなります。そう思っておくことは、ゆったりとでも覚悟しておくことは、きちんと生きていくうえで、ぼくは大切なことだと思っています。

このお気に入りの鞄も、目の前にいる大好きな人も、もしかしたらいつか、なくなるかもしれない、いなくなるかもしれない。けれど、そうなっても、ぼくはやっていかないといけない。ちがう鞄で、ちがう人と、毎日を過していかないといけない。

もちろんね、そうならないかもしれません。このお気に入りの鞄は、ずっと相棒で、ぼくよりも長生きするかもしれません。この大好きな人とも、ずっと一緒に、それこそ人生の終幕まで寄り添うかもしれません。だけど、その可能性にすべてを賭けるのは、それ以外の可能性を考慮しないのは、それはあまりにも無防備だとも思うのです。

モノはなくなるし、人はいなくなります。そしてこれまでも、大切だったものが幾度もなくなって、大切だった人は何人もいなくなったと思うのです。けれど、いま、なんとかたのしく、やっていっているんですよね。

こんなことをいうのは、儚いことなのかもしれないですが、きっと、いま大切にしているものも、いま大切にしている人も、そう遠くない未来に、なくなると、いなくなると思います。

そうやってここまで来て、そうやってこれからも行くことに、そうちがいはないはずなのです。

じぶんと、じぶんの内にあるもの、これだけは間違いなく、ずっと一緒なので、それこそいちばん大切に、いちばんていねいに取り扱うべきだと思うのです。じぶんと、過ごす。そういうことだと思うのです。

イデトモタカ