ESSAY

2011-12-27

思いもよらぬ人と。

思いもよらぬ人と、過した一年でした。前年から引きつづき一緒にいる人、今年から会うことのなくなった人、そして、300日ほど前には、想像することさえできない人たちが、加わっては去り、加わっては去り。そうこうして、思いもよらぬ人と一緒にいる今です。そして、彼ら、彼女らもまた、いつかは知らずに去っていき、お互いにまた、思いもよらぬ人たちと過すのでした。

三百と数十日後、うまく生きていられたなら、ぼくはまたこの国で冬を迎えて、きっと、思いもよらぬ人と、過しているんだろうなぁと思います。このまま健康に、あと半世紀くらい生きられたなら、ぼくはこの人生でまだ、ほとんどの人に出会ってないことになりそうです。五年後のぼくが、世界で一番大切だと想う相手に、まだ出会ってないかもしれません。いま大切に付き合っている仲間と、三年後争っているかもしれません。そうなると、十年後のぼくが、あるいはあなたが、共に過ごす相手というのは、それこそ思いもよらぬ人なのでしょうね。

いろんな人がいるんだなぁ。そんなあたりまえのことが、あまりにもあたりまえすぎて、ふと「思い出して」しまうぼくなのでした。

深い意味はないのだけれど、もう一度云いたいと思います。思いもよらぬ人と、過した一年でした。

数百日後、たのしいことがあったとき、かなしいことがあったとき、ぼくが電話したいと思う相手は、あなたが声を聞きたいと願う相手は、もしかしたら、想像することさえできない、どこかで(たしかに)生きてる人なのでした。

それは、おそらくですが、すばらしいことのような気がします。

イデトモタカ