ESSAY

2012-04-16

美句。

わたし、この日のために生まれてきたんだ。

本や、映画や、そういった作り話の世界では、聞いたことのある台詞です。けれどぼく自身はまだ、いったことがありません。それをいう人の隣にいたこともありません。

とはいえ、うつくしいことばだなぁと思います。いつか、いえる日が来るといいなぁと、こころひそかに願っています。

でも、同時に、その台詞は最期の瞬間にこそ、ふさわしいもののように思えるのでした。本心で、こぼれるように、口にできるのではないかと思えるのでした。

あるいはプレゼントのように、その日を受けとれるのではないかと思うのです。

わたし、この日のために生まれてきたんだ。

それはつまり、神さまがじぶんに「なに」を伝えたかったのかが、これまでの人生を壮大な伏線としてわかったということなのだと思うのです。そしてそれに、感謝できたということなのだと思うのです。

求めるものではなく、その日は、不意に訪れるのでしょう。望む、望まないにかかわらず、やってくるものなのでしょうね。そのときは、プレゼントのように、受けとれるといいなぁと思います。

イデトモタカ