ESSAY

2012-05-24

あまりよくない癖。

あたまのいい人ほど、相手が話をしているときに、「役に立てよう」と思うものです。特に目上の方だったり、なかなか会えないような人が目の前にいるときにはなおさら、「この機会を無駄にしまい!」と、必至になにかの役に立つように聞き、なにかの役に立ちそうな質問をしようとします。

これを「わるい」こととは思いません。けれど、「あまりよくない癖」ほどには、思うことがあります。

あたまのいい人ほど、相手が話をしているときに、「役に立とう」と思うものです。少しでも悩んでいたり、問題を抱えていると、すぐにその「答え」をじぶんのなかに探し出し、そんなときはこうすればいいよ! や、それはここに問題があるんじゃない? と、目の前の人の役に立とうとします。

これを「わるい」こととは思いません。けれど、「あまりよくない癖」ほどには、やっぱり思うことがあります。

相手がどんなにスゴイ人だろうと、相手がどんなに悩んでいようと、「ただ、聞く」ということをもっとしようぜと思っちゃいます。

ただただ、興味をもって、聞く。

そのほうがね、いい会話になるものだと思うのです。キャッチボールですから、そんなに球種にこだわることも、絶妙な場所に投げる必要もないじゃない、と。

役に立てようと聞かず、ただただ興味をもって聞いてるうちに、「お、これはいい話だ!」と思ったときにだけ、メモをすればいいじゃない。

役に立とうとして聞かず、ただただ興味をもって聞いてるうちに、「あ、それならぼくはこうしてうまくいったよ」という話があったときにだけ、それを伝えればいいじゃない。

……と、いうことを、「あたまのいい人」に憧れてかっこつけていた、昔のじぶんにいいたい今日この頃でございます。

あ、もちろん、いまのぼくにもね。

イデトモタカ