ESSAY

2012-10-01

人が減る時期。

人生には「人が減る時期」というものが、ぼくはあると思っています。いろんな人との付き合いが減り、ひとりになる時間が多くなるときです。このときがぼくは、次の舞台の幕が上る準備期間なのではないかと考えています。

いまのじぶんが立っている人生舞台は、つまりいまのじぶんの実力や価値観でやっていくに相応しい場所なのです。次の場所に移動するには、次の場所に相応しい実力と価値観がとうぜんですが必要になってきます。それまでは、いまの場所や関係性からいろいろなことを学ばなければいけません。

ところが人生には、ある日気がつくと、「人が減っている」と感じるときが出てきます。その自覚があったときには、ぼくは引きこもって次の人生舞台に相応しい実力と価値観を培わないといけないんじゃないかと思っています。そういうサインなのではないかと。

ではそのときに、具体的に「なに」をすればいいのかといえば、それはぼくにもわかりません。人それぞれ、違うものなのだと思います。ただ、これだけは確かだな、と信じられることは、「なに」のヒントはいままでの舞台に思わぬカタチでたくさん見えていた、ということなのでした。謎解きのように、深い洞察があれば、自ずと内側からわかるもののような気がします。

人脈やご縁というものは、ぼくもそうとうに大切なことだと感じています。ただ、そこにじぶんの「実力」というものが、どれだけ関係できるか、なのです。「好き」だけでつながる関係は、そうそう多くはつくれないと思うのです。

もし、人が減る時期というものが、人生にやってきたならチャンスです。いままでの舞台でのじぶんの役割を総括し、次の舞台で求められる実力と価値観を、養うことで、世界はうんと拓けるような気がします。

イデトモタカ