ESSAY

2013-01-19

一流のじぶん。

あるとき小林賢太郎さんが、「小林賢太郎さんみたいになりたいです。弟子にしてください!」というファンの方からのメッセージに対し、「ぼくがあなたになれないように、あなたもぼくにはなれません。だからあなたはぼくではなく、一流のあなたになってください。」とコメントを返していました。ぼくは素晴らしい答えだと感心しました。

他の人がどれだけ努力しようが、羨もうが、なれないのがあなたです。他の人と、あなたとの差は、月日が経つほどに、どんどん離れていきます。もちろん、その逆もしかりで、あなたと他の人との差も、年々、日々、離れていきます。

勝ち負けではないですが、もしあなたが他の誰かの存在を、ひどく羨んだり、嫉妬したりしたとして、けれどそこを目指すのは間違いなのです。絶対に、無理なのですから。だからぼくやあなたにできることは、その相手とおなじくらい、それ以上に、輝いている「一流のじぶん」になることです。ただしく目指すのは、そこだけなのです。

ではいかにして、一流のじぶんになるのか、それはどこにいるのか、なにをすればいいのか、といえば、そのヒントはやはりこれまでの人生にある、と考えるのが妥当だと思います。じぶんがこれまでに経験したことが、感じたことが、土壌を肥やしているわけですから、その土の上でしか、花は咲かず実は実らないわけですから、そこにどんな種を蒔くのが最適なのかは、おのずと導き出されるような気がします。そこにはきっと偶然の要素もふんだんに含まれてはいることでしょうが、つまりそういうものを、必然や運命と呼ぶのだと思います。

一つ注意したいのは、これまでの経験や知恵といったものたちは、肥料であって、種ではない、ということです。種は、あなたがこれから蒔くものです。どれだけ土を肥やしても、なにも蒔かなければ、芽は出ませんからね。そんな奇跡は、ないですからね。

いつか一流のぼくと、一流のあなたとで、お会いできる日が来るといいですね。

イデトモタカ