ESSAY

2013-10-29

じぶんに負けるな。

他社との競争に負けて潰れる会社は、たしかにあるんだろうと思うけど、でもほんとは、経営者がじぶんに負けて潰れるんじゃないか、会社ってものは。

昨日、お世話になっている貿易会社の社長さんが、車のなかでそういった話をしてくれました。

人は他の人に負けて、敗者になるんじゃなくて、人はじぶんに負けたとき、敗者になるんだ。だから、負けるなよ、イデくん、と。

外部要因をまるごと否定することもできませんが、それでも今のじぶんの環境や生活を省みたとき、じぶんの負けた部分が、やっぱりじぶんを不利にしていて、じぶんに勝った部分が、じぶんを支えていたりします。そういう実感は、たしかにあります。

競争に勝ちたければ、人が眠っている間もがんばればいい、働けばいい、勉強すればいい、といったようなストイックな台詞がありますが、それの意味するほんとうのところは、相手との競争なのではなく、そうしたほうがいいと思ったじぶんが、休みたい、怠けたいと思ったじぶんに勝てるのか、ということなのだという気がしました。

偉業の陰には必ずといっていいほどの逆境の瞬間があるものですが、つまりそのときに、じぶんに負けなかった、ということが、なにより重要なことなのでした。他社(他者)との競争というものは、意識しないわけにもいかないかもしれませんが、じぶんとの勝負に比べれば、二の次といえるのではないかと思われるのでした。

じぶんとの勝負に、すべて勝つということはできないかもしれませんが、日々そういうことを意識して、少なくとも勝ち越せたならな、と思います。そして、一つずつでも、じぶんに勝ったという経験を、思いを、自負を、積み上げていけたらなと。そのときには、ライバルなんて関係ないですから。己の敵は、己の中に。その意味がようやくわかった気がします。

イデトモタカ