ESSAY

2013-11-17

うまくいく素人。

ぼくの周りで仕事にせよプライベートにせよ、うまくいっている人というのは、ある意味で「じぶんで判断しない」という特徴を備えているような気がします。これは、たぶんとても大切なポイントです。

うまくいっている、というのをどう定義すればいいかむつかしいところがありますが、ここでは「望んだ結果(効果)が得られている」としたいと思います。

人はじぶんのことはあまり見えませんし、過剰にとらえてしまう癖もありますから、ぼくの経験もあくまで一つの例として考えを積み上げていく注意はしていますけれど、でもそれでもやっぱり、冒頭のことば、「じぶんで判断しない」を意識したものと、せずに「じぶんで判断した」ものとでは、前者のケースの方がうまくいきました。たしかに、そういう実感があるのです。

人は考えるという真の労働から逃れるためなら、なんだってする、というのは厳しい格言ですが、この「考える」ということは、批判や推測とは違うのだということが、つまるところ本日の要点でございます。

ぼくにもそういうよくない癖がありますから、あまり大きな声で言えた口ではないですけれど、批判というものは、ひじょうに簡単なんですよね。そこにその相手がいなければ特に、筋の通った論理なんてものもいりませんから。それっぽい意見や言い訳があれば充分です。なので必然、テレビや本や雑誌といった、まぁセミナーや講演でもそうなのですが、なにかを提案している相手が遠くにいる場合、じぶんの判断という名のもとに、批判することはとってもイージーです。

とはいえもちろん、すべてを鵜呑みにしてぜんぶ信じてしまったら死んじゃいます。だからそこでは「考える」ことが求められます。信じていいのか、判断を託していいのか考えて、これだと決めたら今度はじぶんで判断しない。なかなかことばで伝えるのはむつかしいですが、つまり、そういうことが大事だなと。

ぼくも、あなたも、なにかしら「これ」については専門家だといえる分野があるかもしれませんが、それ以外については、また別の専門家がいて、反対にこっちは素人なのです。であるならば、素人として振る舞うことが、うまくいく要因なのだとぼくは考えております。

イデトモタカ