ESSAY

2013-12-28

きみ以外の好きな人。

われわれオトコノコからすると、とてもいぢわるな引っかけ問題として、女の子の「わたしのこと好き?」というのがあります。模範解答としては、シンプルに「好き」か、もしくは「きみだけが好き」になるようですが、ここで「一番好き」と答えてしまうと、気を利かせたつもりが、落とし穴にはまってしまいます。

「一番ってことは、二番もいるの?」という、オトコノコからすればマサカの展開になったりします。でもね、ぼくはこの歳になって思うのですよ。誤解を恐れずにいえば、二番もいるよ、と。世界でたった一人だけ、人生でたった一人だけ「きみ」だけが好きで、それ以外の人は好きじゃない、他はどうでもいいなんてことは、それこそないんじゃないかしらんと。

たとえともだちでも、数人いるのなら、そこにふだんは意識しなくとも順位なるものを付けろと言われれば、付けられなくはないわけです。なにを基準にするかにもよるわけですが、数が存在するということは、並べられないことはないわけです。

それは異性にしても、出会った人、おなじ時間を長く過ごした人、気の合う人、そういう情がある、幸福を望む相手というのは、世界にたった一人ではないと思うのです。その最高の存在は、じぶんの手で幸福にしてあげたい、一緒に幸福になりたいと望む存在は「きみ」という一人かもしれませんけれど、では他のそういう人のことを好きじゃないのかと問われれば、それはもちろん好きなのです。

だから質が違うとはいえ、重さが違うとはいえ、好きな人がたくさんいるということは、ぼくにはすてきなことに思われることで、そのなかで「きみ」が一番好きだということは、皮肉でも浮気でも危機でもなんでもなくて、うまく伝わればいいのになと思ったりします。

ぼくは「きみ」に好きなオトコノコがたくさんいればいいなと思います。幸福を望む相手がたくさんいることは、とてもすてきなハートだと思います。そのなかでぼくが一番と思ってもらっているのなら、そんなにうれしいことはないというだけなのです。

「わたしのこと好き?」という質問をされたわけでも、そういう質問をする相手がいるわけでもなんでもないのに、ふとそんなことを思ったので、書きました。オトコノコも女の子も、仲良くねー。

イデトモタカ