ESSAY

2017-02-21

寝るのだ。

村上龍さんの『13歳のハローワーク』の最後に、「それでもやりたいことのない君へ」といったメッセージがあった気がする。読んだのはもう10年以上前のことなので、細部は違っているかもしれないけれど、内容だけはしっかりといまでも憶えている。

「とにかく寝ろ」と書かれていた。寝て、寝て、寝て、飽きるまで寝て、退屈を感じたらなにかすればいい、と。これはかなり正しいのではないかと思う。問題なのは、なにもせずに寝ることよりも、適当に時間をつぶしてしまうことだ。

最近のゲームはおもしろい上に、基本プレイだけなら無料でいくらでもできる。そんなものがごろごろある。インターネットにさえつながっていれば、人生ぜんぶつかっても観きれないだけの動画や映像コンテンツがある。つまらないものもあるけれど、おもしろい笑えるものもいくらだってある。

ぼくは寝たほうがいいと思う。みんなもっと寝たほうがいい。とりわけ、やりたいことがない、見つからない、というのなら、安易におもしろいこと、刺激的なことのほうに向かうよりも、寝たほうがずっといい。人はそんなに眠れないから。

十分に寝たら、起きたくなる。起きたらなにかしたくなる。もとから起きていたら、起きたくはならない。起きていてなんとなくおもしろいことがあれば、起きてなにかしたいとは思わない。さて、寝ましょう。

イデトモタカ