ESSAY

2017-06-26

呼ばれる。

人は仕事に呼ばれるという考えかたが、ぼくは好きで、しっくりきます。世の中の多くの人は実際に、なんだかんだその仕事をしていて、はじめからそんな予定があった人の方が、きっと少数派だろうと思います。なぜなら、呼ばれた仕事のほうが長続きがするからです。仕事はそこに仕事があるから存在するわけで、呼ばれたのなら、そこに仕事があるわけですから。

ぼくはそれなりにじぶんから動いて、あれやこれや手を出したり失敗したりして、恥をかいたり叱られたり馬鹿にされたり、いろいろありながら今の仕事をしています。コピーライターという仕事も、ぼくがじぶんから看板をあげたわけではなく、呼ばれていつの間にかそうなっただけです。

反対に、これをじぶんの仕事にしてやろう、と鼻息荒くはじめたものは、ことごとく失敗しております。呼ばれていないに勝手に行ったからでしょう。そりゃあね、ただの邪魔者ですよね。

仮にあなたが仕事ならどんな人を呼びたいですか。声をかけますか。ぼくならやっぱり楽しそうな人がいいですね。愚痴をいわない人とか、文句をいわない人とか、つきなみですけれど、素直な人がいいです。

ぼくらは選びますけれど、同時に選ばれつづけています。選ばれるのは嫌だと思っても、なかなか完全に抜け出すことは難しいです。選ばれながら、生きていくのだと諦めたなら、もう少し「選ばれること」について真剣にぼくらは考えるかしらんね。

イデトモタカ