サヨナラと、エッセイだけが、人生だ。

  1. おやゆび便り

皇帝は岩を飛びふんぼると

ペンギンのドキュメンタリーを観ました。
12種類いるペンギンのなかの、
3種類のペンギンにスポットをあてて
繁殖から子育てまでを追ったものです。
具体的には、コウテイペンギンと
イワトビペンギンとフンボルトペンギン
についての物語でした。

ペンギンは日本人のぼくらにとって
なんとなくなじみ深く、
キャラクターとしても人気がありますが、
それでも知らなかったこと、
驚いたことばかりです。

まるまるとした体で、よちよちと歩く姿は
それはそれは可愛らしくて、
なんとなくのんきというか、
マイペースなさまをうらやましく思えたり、
ほくほくした気もちになります。

けれど、水中に入るやいなや、
目を疑うようなスピードで泳ぎ、
まるで追跡する魚雷のように
ぐんぐんと獲物をとったり進んだりします。
その姿はまさに、泳いでいるというよりも
海のなかを飛んでいるようです。

もし、陸上のペンギンのことしか
知らなかったなら、間違いないくペンギンを
のんびりとした(少しまぬけな)
生きものだと見ているはずです。
でも反対に、水中のペンギンしか知らない
という人があったなら、
ペンギンを俊敏で有能なハンターだと
畏怖の念を与えているでしょう。

どちらかだけがペンギンではなく、
どちらも間違いなくペンギンです。
真のペンギンの姿があるのではなく、
あらゆる面が統合されてペンギンです。
その当たり前の事実をぼくらは
つい見逃しがちです。

家ではにこにこテレビを観ている父親も
外では冷徹で厳しい敏腕刑事だったり、
てきとうでだらしなく見える息子や娘も、
学校やバイト先では誰よりも頼れる
リーダーや先輩だったりもして。

じぶんの見ていないこと、
見えていないものを信じろといわれても
たしかに難しいことではあります。
だけど、見えていること、知っていること、
認識していることだけが真実で、
それがほんとうの姿だと考えてしまうのは
ずいぶんと危険ではないかと思います。

もしかしたらじぶんが知っている面こそ、
全体のなかではほんの数パーセントの
部分なのかもしれませんから。
そういうことは、驚くほどたくさん
ありますからね。

では、また書きます。

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