サヨナラと、エッセイだけが、人生だ。

  1. おやゆび便り

所有されるうることば

ぼくが好きな人たちは、
ことばを持って生きている。
所有しているというのだろうか。
だれのものでもないのだけれど、
きちんとあることばを、語録や名言を、
たずさえて生きている感がある。

ただ名言を知っているというのじゃない。
そんなテスト勉強のようなことを
どれだけしても大した意味なんてない。
そうではなく、使うためのことばとして、
消費したり道具にしたり、
目印にするためにことばを持っていて、
ことばを大切に保管している。
磨いている。
いつでも取り出せる場所に。
いつでも引っぱり出せるように。

ぼくも毎日毎日ことばを生んでいる。
そのほとんどすべては、
時間とともに流れ去っていく。
消え去っていく。
でもそのうちのいくらかは、
だれかに拾われて持って帰られる。

ときには使ってくれたり、磨いてくれたり、
道具にしたり道標にしてくれたりする。
それはとてもうれしいことだ。
ときどき眺めてくれるだけでも、
よかったなあと思う。
そんなことばをこれからも生みたいし、
叶うなら所有してくれればと願う。

その願いを具現化しよう。
どうすればできるだろうかと、
最近少し考えている。
アートがその答えになりそうな予感はある。
安易なものではない、
永い時間の経過に耐えうることばと
その象徴をかたちにできたら楽しい。

机に飾る花のように、
壁に飾る絵のように、
そのときどきでことばを飾れたら、
好きなことばをコレクションして、
そこに人生のおもしろさを
感じてもらえる瞬間があれば。
ぼくは少しは満足できる気がする。

では、また書きます。

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