サヨナラと、エッセイだけが、人生だ。

  1. おやゆび便り

たのしい外に

「たのしい」から「いい」という発想は
あまりに安直であります。
もちろんそんなことはないのだと、
あなたも十二分に了解しているでしょうが、
なかなかどうして人はつい忘れてしまい、
「たのしい」から「いい」のだと
思い込みたくなる生きものでもあります。

まさしくそれは自己暗示でもあります。
「たのしい」のだから「いい」のだろう。
「たのしい」のだから「いい」に
決まっているではないか。
あるいはそうかもしれません。
つまるところ人生をどう捉えるのか、
生きることをどう考えるのかで、
その答えも違ってくるというものです。

「人生」とはなにか。
ぼくの答えは定まっていて、
すなわちそれは「いまこの瞬間」である、
といってしまうことにしております。
否定を恐れているわけではないにせよ、
それを否定されることはないであろうし。

人生とはいまこの瞬間である。
いい答えじゃあありませんか。
「いまを生きる」というスローガンは
いつの時代にあっても人気があります。
しかしここで問題が起こります。
人生がほんとうに「いまこの瞬間」であり、
それ以上でもそれ以下でもないのなら、
いまが「たのしい」から「いい」が
成立してしまいそうな気になります。

たしかに世間を見回してみても、
そうやって生きている人は少なくないです。
けれども一方でその選択は
「ジリ貧」といえなくもないわけでして。
「いまこの瞬間」の「いま」を
「いま」以上にするためには、
「たのしい」だけでは済まないことも
あるというのはきっとあなたも
知っている話であって。

例えば気の合うだれかと過ごすのは
たのしいでしょう。
電話をするのもたのしいでしょう。
お酒を飲むのがたのしい人もいるでしょう。
でもそればっかりを選んでいたら、
「いい」がつながっていくかといえば、
そんな簡単な話でもないわけで。

もっと孤独になる必要を感じています。
「たのしい」から「いい」を離れて、
「たのしい」かどうかは問題にせずに、
じぶんとの約束を守ること。
それを大事にしていきたい所存です。
新しい元号の第一日目に、
そういうことを思っておりまする。

では、また書きます。

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